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April - July

--- Digital Devil Story 1 ---

 

 

  1. 「ちくしょう、殺してやる」
     [発言:4月桜咲く某日 女神転生 序章より ]

     いわれのない理由で、空手部の主将近藤から激しい暴行を受ける中島。
    中島に一瞬本物の殺意が芽生える。
    誰しも殺したいほど人を憎む事はある。しかし、通常それは口には出さない物ではないだろうか?
    しかし、彼は口にした。その兇暴な瞳に一瞬完全優位であるはずの近藤が動揺をみせる。

     この時まさに中島は「キレた」のであろう。彼は懐にナイフは持っていなかったが、それに代わるパワー、悪魔の力を手に入れようとしていたのだ。
    既に悪魔召喚プログラムをほぼ完成させていた彼にとってこの時、この言葉は決してはったりではなかったはずである。

     商社に勤め、ロスに単身赴任する父。デザイナーとしてバリバリ仕事をこなす母。経済的には何一つ不自由することはない生活。人もうらやむ美貌、人並みはずれたプログラマーとしての才能。しかし、どこか満たされない心。
     高校で特進クラスに在籍するとはいえ、ずば抜けて成績が良いわけではない。
    ただ、コンピューターのプログラミングは誰にも負ける気がしなかった。友人達もそれ付いては一目置いていてくれる。
    にしかし、それはただ、自分の作ったゲームをプレイし、「すごいね、こんなのまでつくれて」程度の認識にすぎない。どのあたりがどうスゴイのかを誰も知ろうとはしないし、語ったところで完全に理解できる者など級友達の中にはいないのだ。もちろん両親にそんなことを求められる訳も無い。
     自分と興味を同じくする人間ならば自分のこの能力を妥当に評価してくれるのではないか。(この時はフィード教授にという事になるのだろう)
    きっと初めはそんな気持ちで悪魔召喚プログラムを組むことに没頭していったのではないだろうか。



  2. 「先生。見てください。この顔を。空手部の近藤です。高見沢京子もいました。教室の中で僕がどんな目にあおうと、教師も生徒も知らんふりだ。暴行の事実は歴然としているのに、何の処分もない。先生たちは、あいつらが卒業していくのを待っているんでしょう。目をつぶってさえいれば禍いは自然に去っていく。ほんの二、三年の辛抱ですからね。でも僕の高校生活は今しかないんだ。これ以上あいつらの好きなようにはさせない。僕は悪魔を呼び出し、あの虫けらどもを処刑してやるんだ」
     [発言:同週土曜日19時 女神転生 序章より] 

     初めての降魔実験の為にCAIルームを無断使用していた所を飯田教諭に見つかり、たしなめられる。
    飯田教諭も数学の成績優秀な中島を良く思っていたようで、最初は冗談交じりの軽い口調で注意を促そうとしていたのだが、尋常ならざる中島の様子に大人気なくたじろいでしまう。

     中島はこの時既に狂っていた。自分の力を誇示する事にのみ固執していた。それによってもたらされる結果については二の次であったに違いない。
    彼は飯田教諭の前で近藤を狂犬、京子を娼婦呼ばわりし、暗い怒りを2人から自分を助けようともしなかったクラスメイト、教師へと広げていく。

     たぶん最終的に彼の背中を押した理由の全てはこれだろう。
    しかし、理由が自分の高校生活の向上の為とは・・・。今から成そうという事に比べるとなんともささやかな望みではないか。
    余りに幼稚なのは興奮のあまりか、それともそんなことはとって付けた理由にすぎず、やはり悪魔を自分の理論どうりに現世に導くことのみが目的であったのか・・・。
    自らのプログラムを「完璧」と称すところ、とにかくすごい自信だ。



  3. 「くっくっくっ」 
    [発言:翌週数学授業 女神転生 序章より ]

     到底主人公とは思え邪悪な笑い方ある。
    クラスメイトを操り、高見沢京子を血祭りにあげ、続いて近藤をに引導をわたそうとしている所だ。

     今まさに犯されようとしているのは殺人である。
    しかし、中島は恐れを微塵も感じていないようだ。それどころか楽しんでいるようにしか見えない。自分の思い通りに動く生徒達に、すっかり我を忘れて支配者気取りである。実際には操っているのは中島ではなく、悪魔ロキであるのに。
     気に入らない者に危害を加える。抹殺しようとする。
    彼は自分のしていることが京子となんら代わりのないことであることに気付いていない。
    因果応報。後に大魔王ルシファーに巧みに操作された社会に葬られるのは、中島自身であった。



  4. 「先生、今夜は予定どおり、おいで頂けますね」
     [発言:六月古典授業 女神転生 第一章――魔の夜より ]

     古文の授業後、中島は古文教師の小原を呼びとめる。どう見てもイニシアティブは中島にある。
    ポカンとその様子を眺める弓子。

     北海道から白鷺弓子という名の女生徒が転校してきた。ものすごい美少女であるのだが、当の中島はアウトオブ眼中である。そればかりか「かかわりあうな」と邪険である。
    今夜の生贄の警護役ケルベロスを召喚するプログラムのデバッグにでも心を奪われているのであろう。
    それを「内職」と称すところ弓子はかなり愉快なキャラである事を予測させる。しかし、作品内ではその陽気ぶりをうかがえるのはごくわずかなのが残念である。
     弓子は当初から中島に既視感を覚えていたのに比べ、中島の霊感はやや鈍いようである。

     いろいろ勘繰ってしまうのは、一体中島はなんと言ってて小原教諭をCAIルームへ呼び出したかということである。「予定」とはなんだろう?
    小原教諭に操られている感じはない。
    声をかけられた小原教諭の様子は、どちらかというとおびえているようだ。
    「あ、先生。来週悪魔召喚しますので、生贄になってください」とか。(そんな訳ないって・・・)
    やはり勘繰りすぎか。

     高見沢、近藤、飯田を血祭りに上げて以来より二ヶ月の間、従わぬ者にロキの力を借り徹底的な報復でも行ったのだろう。
    敬語を使っているのは中島の皮肉であろうか。



  5. 「小原先生はロキとお楽しみの真っ最中なのさ」
     [発言:同日21時 女神転生 第一章――魔の夜より ]

     生贄に奉げられる小原教諭に何が起きているか悟った弓子。(余談だが、アニメーション版の表現では到底何が起こっているかは判らないと思うのだが。)
    いまだ中島の支配を受けていないに弓子に対し、脅しの意味も含め悪ぶった様子を演じる。

     しかし、口調は吐き捨てるようで、快楽をむさぼる小原に明らかに嫌悪感を露にしている。
    言い寄ってきた女生徒をことごとく振った中島らしいといえば中島らしい。
    今のところ色恋には興味無しのようである。男女の営みをタブー視しているのか神聖視してるのか、とにかく古風な高校3年生である。
    同級生の高井健一は中島の好みが激しいせいと判断していたが、実際はどうなのだろう。
     しかし、小原の異変、謎の幻視をへてなお、異変の原因を即分析しようとするところ科学者肌なところを感じる。



  6. 「よし、生贄の準備だ」
     [発言:7月13日10時〜12時 女神転生 第三章――憑依より ]

     クラスメイトを操り、弓子を生贄に奉げるべくCAIルームへ連れて来させた中島。
    床に這いつくばる弓子に向って冷徹な宣告を下す。

     次なる生贄に弓子を要求してきたロキに、中島は一度は反論し、弓子に忠告もした。
    たが、この時は既に結論は下されていた。
    ロキが自分の支配を離れることを(そもそも支配などされていなかったのだが)予感していたのにもかかわらず、だ。

     ロキが実体化する能力を得ていることをまだ知らない中島的は、とりあえずロキの反乱を確認してからでもプログラムデータとして消去してしまえば済まされるとでも思っていたのだろうか。
    ロキが従っている間はこのままの支配が続けられる。ひょっとしたら自分のプログラムは予想以上にロキを縛ることに成功してるのかも知れない。
    その辺りが中島の認識の甘さであり、この時点ではそう思わせるのに成功しているロキの勝利である。



  7. ・・・だが、今さらそれが分かったところで何になる。
     [発言?:7月13日10時〜12時 女神転生 第三章――憑依より ]

     ロキの触手に捕われ死に臨む最中、中島の脳裏に何度も見た謎の幻視が再びよぎる。
    しかし、既に中島の脳は思考を停止しようとしていた。

     ロキは中島の予想をはるかにしのぐ力をつけていた。
    実体化を実現し、クラスメイト、弓子、そして自分もその手にかかろうとしていた。

     そんな中でふと思い出したのが、何度と繰り返された幻視の映像。
    そもそも中島はそれほど弓子と言葉は交わしていない。にもかかわらず、弓子を生贄に要求された時の反応といい、電話で忠告しようとしたことといい、明らかに他の女生徒とは違った感情を持ってる。
    要因を見つけようとすると、この神話時代の幻視しか考えられない。

     気味悪いばかりの幻視ではあったが、イザナギの気持ちを自分自身の気持ちとして感じていたようで、彼の恐れる気持ちもさることながら、きっとイザナミを連れ戻す事ができなかった事に対する懺悔の念や、彼女を愛していた時の記憶も共有したのではないだろうか?
    幻視の中の女に少しでも現世の弓子を感じたのかもしれない。
    だから最期の最期まで心にひっかかったに違いない。

     人を愛するには(中島の場合は特にいきなり深く愛し合ったので余計に)それなりのきっかけも必要と思う編集長(管理人)の幻想かもしれないが。

     しかしながら中島は意外に諦めが早い。ケルベロスが絶大な力の差にもめげず中島を救おうとしているというのに。
    今の中島にはなにもできないし、力もない。とりあえず自分のできそうなことは全て試してみた。それでもやはりどうすることもできなかった。
    自嘲気味に自分の最期を思う。気になっていたはずの幻視もどうでもよくなっていく。

     でも現実現実世界での事だったらどうだろう。
    どこからともなくスーパーマンが出て来たり、自分に都合のいい潜在能力が覚醒するなんてこともない。圧倒的なパワーの前では成すすべもなくなるのは当然の結果であろう。どこまでも主人公らしくない。


     

  8. 『弓子・・・・・・』
     [発言?:7月13日 女神転生 第四章――道行より ]

     ロキの魔手からイザナミの力を借りた弓子によって逃れる事のできた二人。
    奈良県飛鳥へと瞬間移動する。
    目前の危機は回避された。
    中島を助ける為に瀕死の重傷を負った弓子を改めて見つめながら想いを新たにする。

     弓子は前々から中島のことを気にしていた。それも恋ではないかと思うような感情であった。しかし、その気持ちが何かを突き止める前に、弓子はロキに供されることとなってしまった。
    しかも前日は忠告めいた電話をかけてきたくせに(中島とは断定できなかったが)、「仕方がないんだ、もう遅すぎる」一言で片付けられてしまった。
    どれだけの苦渋の判断であったか、中島の事情など彼女の知るところではない。要するに中島に見捨てられた形になる。

     そんな中島を自らの生命をかけて救った弓子。出会って間も無い、しかも到底親しいとはいえない自分に対する、代償を求めないその行為に、弓子から感じられるぬくもりに彼は心を激しく揺さぶられた。
    泣きながら口付けをする中島。

     女性の立場から書かせていただくと、相手は瀕死の重傷で意識朦朧という時に接吻とは、結構見境いのない男である。どうなのだろう。
    細かいつっこみだが、中島の白鷺弓子に対する呼び方がここより「白鷺→弓子」となる。
    さらにいらぬツッコミのような気がするが、中島朱実は愛情表現としてチューが好きである。
    DDSには何度か中島と弓子のキスシーンが登場するが、いつも中島主導なのである。



  1. 「なんだい、これは?」
     [発言:7月13日? 女神転生 第五章――炎の剣より ]

     白鷺塚内部にて黄泉醜女が自らの体内にしまっていた大事な二つの珠を渡した時の中島の台詞。

     弓子とケルベロス以外にこんな親しげな言葉をかけたことなど、デジタルデビルストーリー内ではないのではないだろうか?
     体力的にも精神力的にも辛い道程を強いられてきた中島にとって黄泉醜女の協力的振る舞いは、気を許すに値するものだったのだろう。
    しかし、確か幻視の中では追う者、追われる者の立場だったように思うのだが・・・。



  2. 「すべては僕自身がまいた種です。この手で魔界との通路を閉ざすことが僕の使命なのでしょう」
     [発言:7月13日? 女神転生 終章より ]

      中島はロキとの死闘を終え、新たなるデジタルデビル・セトの降臨をイザナミによって知らされた。
     こんなことを言っていた時もあったのだ。それなのに実際は・・・みなさんは既にご存知だろう。
     どこまでも愛に生きる男、中島朱実。

 

 

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