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DDSの原点 >> 女神転生ストーリーダイジェスト
デジタル・デビル・ストーリー 出版 徳間書店
著者 西谷 史
初版 1986年3月31日

 

 
口絵1枚目の朱実君はマジでコワイです。

 記念すべきデジタル・デビル・ストーリーの第1作目。挿絵は北爪宏幸氏。
 この作品のみがOAV化されています。太平は、このOAVがあるアニメ誌にてかなりの酷評を受けていたと記憶しています。それだけに原作の良さが引き立ち、同時にOAVの脚本のマズさに怒りを覚えたものです。
 ちなみにこの頃、中島朱実の制服はスタンダードな金ボタン付きの学ラン。白鷺弓子の制服は青い襟の夏物のセーラー。小原教諭もいまいちジミッぽいセミロングのストレートヘアでした。

 

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   原 本 構 成  
  序章  
  第一章 >>魔の夜  
  第二章 >>転移  
  第三章 >>憑依  
  第四章 >>道行  
  第五章 >>炎の剣  
  終章  
  あとがき  
  神々の系譜  

 

Ξ 序章 Ξ

天才高校生プログラマー中島朱実は、その類まれなき才能によって悪魔召喚プログラムを創り出した。しかし、それを起動させるか否かについて彼は結論を出せずにいた。
 ある日中島は、以前彼が交際を断ったクラスメイトの高見沢京子の差し金で、手酷いリンチを受ける。
それがきっかけで中島は一線を越えてしまう。
高見沢、リンチをかけた空手部の近藤の死と引き換えに召喚されたのは、悪魔ロキであった。

中 島

「先生。見てください。この顔を。空手部の近藤です。高見沢京子もいました。教室の中で僕がどんな目にあおうと、教師も生徒も知事実は歴然としているらんふりだ。暴行ののに、何の処分もない。これ以上あいつらの好きなようにはさせない。僕は悪魔を呼び出し、あの虫けらどもを処刑してやるんだ」

『女神転生』P27より引用

 


 

Ξ 第一章 魔の夜 Ξ

 北海道からの転校生白鷺弓子は、中島に奇妙なデジャヴュを感じていた。弓子は好奇心から中島に付きまとうが、冷たくあしらわれてしまう。
弓子の転校してきたその日、中島は古文担当の小原教諭をロキの生贄として奉げた。
悪魔ロキは中島に生徒や教師を支配する力を与える(ふり)代わりに次々と生贄を要求し続けた。

 実は中島も弓子に出会った頃から、幾度となく不思議な幻想を見るようになっていた。イザナギと呼ばれる自分そっくりな男が、イザナミと呼ばれる腐敗しかけた女から懺悔しつつ逃げるイメージ。愛しさ、後悔、男の意識がダイレクトに中島に伝わる。
同時に何故か弓子が気になりだす中島。

中 島

『こんなはずはない。だがいずれにせよ。ロキを僕の手中におさめておくためには、新しい技術開発に取り組む必要がありそうだな』

『女神転生』P67より引用

 


 

Ξ 第二章 転移 Ξ

 中島は次なるステップとして、悪魔移動理論を証明すべくロキのオンライン転送実験を行っていた。しかしながら一方服従しているようには思えないロキのやり取りに、中島は一抹の不安を感じていた。
案の定ロキは生贄によって虜にした小原教諭を操り、中島の制御の行き届かぬ場所で着実に現世に実体化する術を身に付けていたのだ。
 そんな折ロキが生贄として指名してきたのは、白鷺弓子であった。

ロキ

十分だ。これ以上の技術革新など不要だ。自在な移動と実体化さえわがものになれば、私一人でアッシャー界を支配することもできる。

『女神転生』P82より引用

 


 

Ξ 第三章 憑依 Ξ

 力をつけたロキに気圧されて、中島は言われるままに生贄の儀式を執り行ってしまう。
 ついに現実世界に実体化できるようになったロキは、もはや必要となくなった中島に牙をむいた。
瀕死の彼を救ったのは、女神イザナミによって力を与えられた弓子であった。弓子の力でロキから逃れ、飛鳥の地へ転移する2人。

イザナミ

立ちなさい、弓子。この空域は私の眠る飛鳥へと続いています。中島、いえ、あなたの大切なイザナギを連れて私のもとへ来るのです。

『女神転生』P110より引用

 


 

Ξ 第四章 道行 Ξ

 飛鳥綾樫山。弓子はロキの一撃により致命傷を負っていた。
どことなく母親のような温かさを感じさせる弓子は、中島にとって既に失うことのできない程大切な存在となっていた。
しかし無惨にも弓子はイザナミの言葉を伝えつつこときれてしまう。今までの幻想、弓子の言葉。彼女がイザナミの転生であることを中島はようやく悟る。

 中島の使い魔ケルベロスの助けを借り、何とかイザナミの墓、白鷺塚に弓子の遺体を運ぶ中島。他の悪魔との契約を恐れるロキが、彼を亡き者にしようと後を追っていることは知る由もない。

弓 子

「あなたが私の復活を望んでくれるなら、私の屍をイザナミの墓の奥深く、彼女の眠る玄室まで運んでください。そうしたら私は甦って、もう一度あなたと一緒に暮らすことができるのよ」
「神話世界のイザナギのように、私を途中で見捨てたりしないわよね…」

『女神転生』P119より引用

 


 

Ξ 第五章 炎の剣 Ξ

 玄室に到着はしたが何をすべきか途方にくれる中島に、ついにロキが襲いかかってきた。
生贄にした人々、腐敗した弓子の屍の幻覚が口々に恨みの言葉を吐きながら中島を責め立てる。
しかしようやく姿をあらわしたイザナミの霊の助言をえて、中島はヒノカグツチの剣を召喚し、その強大なパワーでロキを倒すことに成功した。

ロキ

「その女はお前にくれてやろう。そのかわり、男は私がもらいうける。私と結ぶことはこの者にとっても決して損にはならぬのだ。」

イザナミ

「おおかた、中島の知恵を他の悪魔にとられるのが怖いのであろう」

『女神転生』P157より引用

 


 

Ξ 終章 Ξ

 弓子は息を吹きかえした。その喜びも束の間、イザナミは、中島の開いた魔界への入口に気づき、新たな悪魔セトが現実世界に出現したことを告げ、黄泉へと戻っていく・・・

セト

わたしの名はセト。わたしを呼ぶのはお前か?

『女神転生』P169より引用

 

 

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