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DDSの原点 >> 転生の絆にストーリーダイジェスト
新デジタル・デビル・ストーリー6 出版 徳間書店
著者 西谷 史
初版 1993年12月31日

 

 
ついにめぐり合う二人。

 リリトの行動が良くわかりません。明日香達はどうなってしまったのでしょう。ルシファーは、ガブリエルは・・・?残された謎が多すぎます。
とにかくストクだけは自らの呪いを成就させされたようです。というか世界は滅亡したのでそれ以上の成果ですね。
終わってみればなにげに弓子ちゃんがい〜っちばん良い目見てるようです。そもそもが「女神転生」だったのでそれはそれで良いのかな。ところでエンジェル朱実くんと弓子ちゃんカップルって、やや歳の差カップルですよね。

 

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   原 本 構 成  
  設定資料集  
  第一章 >>ワシントンの惨劇  
  第二章 >>追いつめられて  
  第三章 >>謀略の渦  
  第四章 >>最終戦争勃発  
  第五章 >>妖帝記  
  終  章 >>永遠に  
  あとがき  

 

Ξ 第一章 ワシントンの惨劇 Ξ

 ストクの煽動した暴動は確実に大きくなっていた。
ロシアから核物理学者として名を上げようとアメリカに移住したアレキサンドロ・ストラスビッチは、夢破れてアルコールにおぼれていた。
彼は自宅で携帯原爆を製造していた。注文したのはルシファーの后リリトであった。

 ガブリエルである副大統領ジョン・クォークは、暴動の中に単身飛び込んだ。彼は暴動が魔族に因る物だと思っていたが、そのなかに魔族の影は感じられなかった。
10万にものぼる暴動が人間のみで起こされたことを思うと、失望を禁じえないガブリエルであった。しかし、怒りに流され思わず明かしてしてしまった正体が、かえって暴動を鎮圧する事になった。

ガブリエル

「いままで、ホワイトハウスは公式声明を出してこなかったが、われわれの敵日本を動かしているのは、ルシファーだ。その彼が、米国に宣戦布告したのだ」

『転生の絆』P26より引用

 危機を切り抜けた思った直後、ワシントンに核が使用された。
人として、ガブリエルはワシントンに残した家族を思い飛んだ。
かつてホワイトハウスは、彼の家族と共に跡形もなく蒸発していた。

 


 

Ξ 第二章 追いつめられて Ξ

 ワシントンと、ペンタゴンへの核使用は表向きにはテロリストの犯行という事になっていたが、実際はリリトの独断であった。
今まで避けてきた米国との戦争のきっかけをつくってしまった以上、ルシファーは米国攻略へと素早く方策を転換し、今後の行動をリリト、サンジェルマン、ベルゼブーに指示した。

 御名方の結界により魔族のての届かぬ神域、諏訪に十聖高校から逃れた十字軍メンバーと蜂起した十聖高校の生徒が潜んでいた。
ワシントンに核が使用された事、そして、明日香と礼子の家族達がテロ荷担の濡れ衣を着せられ銃殺刑に処せられた模様がテレビで報道された。
全てを失った二人は、自分と同じ思いはさせまいと今まで戦ってきた健吾や絵里に自宅に戻るよう言うと、ガブリエルを支援する為に米国に向う事を決意した。

礼 子

「革命は、支配されている側が、本当に怒りを感じて、はじめて成立するものです。ほとんどの人が、怒りをなくした日本で、魔族を倒せるとは思いません。それより、ガブリエルが敗北したら、世界は魔族のものになります。いまは、みんなが米国を守るべき時だと思うんです」

『転生の絆』P64より引用

 


 

Ξ 第三章 謀略の渦 Ξ

 ペンタゴンは核兵器により壊滅したが、戦禍を逃れた将軍が太平洋上の空母を参謀本部として会議を召集していた。彼らは日本とロシアに核攻撃をしかけ一度に滅ぼすつもりだった。

 明日香、礼子、沢女の三人は臨時の合衆国政府になった国連ビルに到着した。ガブリエルの迎え出たヘリポートにストクが姿をあらわす。
ストクは一度はルシファーの甘言に乗って協力をしてきたが、800年間の日本の歴史、特に第二次世界大戦中の日本軍の虐殺の歴史を学習する事によって、本来の目的を取り戻していた。
本来の目的・・・日本人を呪う事、日本を滅ぼす事。
ストクは、明日香と礼子に国、民族について考える事の重要さを示唆すると米国より姿を消した。

ストク

「だからこそ、わしは日本人を呪わねばならない」

「わしには大きな役割があった。そのことにいま気づいたのだ」

『転生の絆』P96−97より引用

 


 

Ξ 第四章 最終戦争勃発 Ξ

 軍参謀本部は、ワシントンで命を失った大統領に代わって就任したガブリエルを密かに裏切って日本とロシアへの核攻撃を準備していた。

 ニューヨークで明日香、礼子、沢女はガブリエルと会談していた。
その最中、沢女に大天使ミカエルが憑依した。
冷徹なる「神」の意思を伝えるミカエル。
同時に、ルシファー神殿で傷を癒していたベルゼブーの愛馬キサナドゥー、太平洋上の巡洋艦クルセイダー内のキララに憑依したミカエルはそれぞれに「神」の意思を伝えた。

ミカエル

「主(神)はこのように、仰せになる」

「人類の運命を、なんじらに委ねて、試しを与える。トウキョウに、太陽の兵器(核兵器)を落とすべからず。もし使われたるときは、地を滅ぼさん」

『転生の絆』P111より引用

 ルシファーに従わぬリリトの代わりに片端から宇宙基地を破壊するベルゼブーは、米国の核兵器のコントロールが集められたコロラドの宇宙軍基地へと近づいていた。
直接阻止に向うガブリエル。

 リリトはルシファーの命には全く従わなかった。彼女はニューヨークはセントラルパークに、若者達を呼び寄せていた。
リリトはルシファーの妃として腐敗した世界を支配するより、「神」がこの世を浄化する事を望んだ。
若者達の快楽と月光の力を集め、一瞬の内に何万という若者を殺戮する・・・そして彼女はセントラルパークの巨岩の中に姿を消した。

 


 

Ξ 第五章 妖帝記 Ξ

 大統領に造反した軍参謀本部は、ガブリエルの監視をかいくぐった発射ポイントからついにI.C.B.M.を日本、ロシアに向け発射してしまった。
ロシアからの報復の核攻撃は必至だった。ベルゼブーと戦闘中だったガブリエルはそれを迎撃する為に一時休戦を申し出、ベルゼブーもそれを受け入れた。
日本に向けて発射された分については、ルシファーが迎撃にあたった。皮肉にもガブリエルとルシファーは目的を同じくする事になった。

一方米国から姿を消していたストク、頼長、為朝の姿は香港にあった。
三人は巡航ミサイルを抱えると、日本軍によって虐殺された中国人達の怨霊を引き寄せながら日本へ進路を取った。
巡航ミサイルは数多の怨霊と共に日本海を渡った。戦闘機、悪魔の猛攻を退け進むストク一行にルシファーが立ちはだかった。
死闘空しく、巡航ミサイルは新宿ルシファー宮殿に落ちた。
呪いを成就させたストクはその爆発の飲まれて消えて行った。

ルシファー

「再び、地上に戻れるのは、あと幾千年後か・・・・・・だがストクよ、私はけっしておまえを憎みはしない。人間にも、これだけのことができる者がいたのだな」

ストク

わし一人生き残ることはできぬ。わしは、この国の王じゃ・・・・・・。

『転生の絆』P174より引用

 東京に爆発を確認して絶望するガブリエルの目前で、「神」の意思に従いケルベロスは隕石に体当たりをすると、その進路を地球に向けた。
「神」の裁きは下された。
フロリダに落ちる隕石。
 ニューヨーク、セントラルパークでは隕石の衝突に巻きこまれながら、明日香、礼子、沢女は必ず生き残ろうと心に強く誓いながらクレバスの中に身を躍らせていた。

ミカエル

「ガブリエル。あなたは間違っています。あの隕石は地球上の多くの生命を滅ぼすでしょうが、けっして地球を滅ぼしはしません。むしろ、人類の多くが滅んだ地球は、いまより健やかになることでしょう」

『転生の絆』P177より引用

 


 

Ξ 終章 永遠に Ξ

 アメリカ大陸の人口の99%は死滅。比較的被害の少なかったインドに大挙した人類は内乱を起こし、再び核を使用した。

 西暦2020年。
巡洋艦クルセイダーに乗りこんでいた為助かったフィード教授は、落ちつきを取り戻りつつある世界で、生き残った人々を探す旅に出ていた。
 フィード教授はインド、コリモン岬で出会って乗艦した少年、エンジェルと共に、飛鳥へ向っていた。
白鷺塚に至り、エンジェルは始めてというのに迷うことなくイザナミの玄室へ、そして黄泉比良坂へとフィード教授を先導した。
 その先には、想い人を待つ乙女の像があった。
少年が唇を寄せると、乙女は、弓子は蘇った。
弓子を見つめる少年の瞳は、姿形は違えようともまさしく待ち焦がれた中島朱実のものに違いなかった。
 二人の意志の強さが、これほどまでに早く二人を再び巡り会わせたのに違いない。

朱 実

「待っていてくれたんだね・・・・・・」

『転生の絆』P195より引用

 

 

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